2014/07/26

キーボードについて語ってみる

以前,Logicool K270キーボードについて書きました。(読んでみる
ときどき検索で飛んでくる方がいるので,キーボードを選ぶコツとK270の感想を改めて書いてみます。

ノートブックPCをお使いの方

本体にキーボードがあるので,「わざわざキーボードを接続するのは無駄!」と思われるかもしれません。
特に外付けキーボードのメリットが感じられるのは,こんな方でしょう。
PCは机に置いたまま,ほとんど動かさない
キーボードで長文を入力することが多い
小さなノートPCをメインで使用している

レアなケースですが。。。
デスクトップに匹敵する高スペックPCを使っていて,外部ディスプレイを接続して・・・と言った具合に,ワークステーション的な使い方をしている方には強くお勧めします。

デスクトップPCをお使いの方

メーカー製をお使いの方が多いと思います。
一昔前のメーカー製キーボードは高品質なものが多かったようですが,最近は作りが安っぽいものが多いと思います。(今までのキーボードで,個人的にいいと思ったのは意外なところでHITACHI製でした)
純正キーボードは予備にまわして,普段使いの入力専用キーボードを探してみるのもいいでしょう。
快適に入力できるキーボードを使うと,きっとタイピングの上達も早いですよ。

わたしが考える「良いキーボード」の基準について,ふたつ書いてみます。


1.打鍵感

良いキーボードの基準は,打鍵感(キータッチ)にあります。
家電量販店で実際に触って,好みのキータッチを探すのがいいと思います。
ある程度まで押し込んだら,抵抗なくストンと落ち込む打鍵感が個人的には好みです。
食べ物でたとえるなら,柔らかくてもコシがある絹ごし豆腐のような触感です。

打鍵したときに「カチッ」と,押し込んだ感覚があるキーボードもいいですね。
初期のMacintoshキーボードがそんな感じの打鍵感でした。(マウスが角張っていた時代)
ちなみに,後期のMacintoshキーボードはフカフカし過ぎていて,あまり好きではなかったです。(マウスが楕円形の時代)
最初に使ったパソコンが初期型Macだったので,どうしても良いキーボードの基準が「あの打鍵感」に行き着く気がします。

K270は,しっかりしたコシのある打鍵感です。
押し込んだときにもう少しメカニカルな感じがあってもいいのですが,これはこれで良好な範疇です。さすがにThinkPad級とは言いませんけど (笑)
裏面に水抜き用と思われる穴があるのですが,アルファベットや数字キーの部分を避けて配置されています。(下の写真)


黄枠がアルファベット等のメインキー,赤枠がファンクションキーです
しっかりネジ留めされています。
これはキーボードの剛性と打鍵感に大きく影響するので,良い配慮ですね。
/* 大きな水抜き穴のあるF8とF9付近は,スカスカの打鍵感です
/* あまり使わないからいいけど・・・ σ(^◇^;)


2.キー配列

これは好みが大きく分かれるところではないでしょうか。
ノートPCをお使いの方は分かると思いますが,これは死活問題なんですよね。(Ctrl,Fn,矢印,Del等のキーは,メーカーごとの配置があります)
デスクトップ用のフルサイズキーボードは規格が統一されているので,安心して使うことができます。
コンパクトサイズのキーボードでは,特殊な配列を採用しているメーカーがあるので注意が必要です。(Happy Hacking Keyboard等)
打鍵感と併せて,実際に店頭で触ってみることをお勧めします。

K270も一般的なフルサイズキーボードと同じ配列なので,特筆することはありません。(2枚の写真をアップしておきます)


/* 一発ボタンは,ホームボタンにGoogle,メールボタンにテキストエディタ,電源
ボタンにPCロックを割り振っています
/* Insertキーは無効にしていますが,PrtScrやDeleteキー,PageUp,PageDownは頻繁に使います


わたしは,個人的に英字キーボードが好きなのです。
変換に使うスペースキーが長く,ひらがなの刻印がないので,見た目がスッキリしています。
カギ括弧や@(アットマーク)の配列など,複数のキーが日本語キーボードと違うのが難点です。
複数のパソコンを使用する機会が多い方にはお勧めできません。わたしは職場で苦労しました σ(^◇^;)
長くなりましたが,奥が深いのがキーボードです。

†††

外付けキーボードを検討している方は,外部ディスプレイもお勧めです。
デュアルディスプレイを使用しているわたしの経験上,画面サイズは作業効率に直結します。
画面が小さいノートPC愛好者こそ,外部ディスプレイと外付けキーボードを繋いで快適なPCライフを送っていただきたい,とすら思っています。
ノートPCの狭い画面に我慢できなくなりますから (笑)


オマケ: 最近の入力スタイルについて

Logicool K270(ワイヤレス)を使うようになってからというもの,入力中にキーボードを置く位置が変わりました。
机の上ではなくて,太ももの上にキーボードを乗せて使っています。ラップトップキーボードです (笑)

これによって、ゆったりした姿勢で入力ができるようになりました。
ディスプレイは机の奥の方(壁際)に置いていますから,画面から1メートル以上離れた位置から入力できます。(これは目に優しそうです)
当然ながら太ももの上に置くとキートップが見えませんので,ブラインドタッチが必須の置き場所です。
腕と手首の置き場所も不自然にならず,腱鞘炎対策にもいいと思います。
/* 画面との距離があるので,テキストエディタのフォントサイズは9ポイントから11ポイントに変更しました

2014/07/22

お化けを恐れるアダルトチルドレン ~ 「誰か」を読んで(宮部みゆき)

しばらく前に読了していました。
今は杉村三郎シリーズ第二作「名もなき毒」を読んでいます。

「誰か」ストーリーについて

自転車によるひき逃げ犯探しを軸にして,ストーリーが展開します。
この部分だけみると現代的な社会問題を扱っているように感じますが,複数の人間模様が複雑に絡まり合いながら,物語は結末へと収束していきます。
謎解き要素が薄く,ミステリーらしさは影を潜めていますが,宮部みゆき作品らしい展開と言えるでしょう。
子供はすべての暗闇にお化けの形を見いだす。 (81ページ)
これが最後まで意味を持つキーワードです。
わたしも,子どもの頃に似たような経験があります。
布団の中から天井を見上げていると,天井の模様が人の目のように見えて薄気味悪く感じました。
夜中のトイレに起きて,トイレから布団に戻るまでの暗闇が怖く感じました。
お風呂場で目を閉じてシャンプーをしたあと,目を開けると目の前に知らない人がいたら……と恐ろしく感じました。

子どもなんて,そんな程度のことを真剣に怖がるものですよね (笑)

アダルトチルドレンの心の中にいる本物のお化け

このブログを読んでいる方は,「お化けなんてないさ,お化けなんて嘘さ」と明るく歌い飛ばす歌をご存じですか?
お化けなんていないから安心しなさい……とでも言いたいのでしょう。
それは正しい反応でしょうが,ある意味で正しくない反応です。
まれに本物のお化けが紛れ込んでいることがあるからです。

えっと。。。
「本物のお化け」と言っても,スピリチュアル的な意味ではありませんよ (笑)

子どもは「本質的に見たくないもの」を見たとき,あたかも「それが存在していないかのように」振る舞うことがあります。
実際には見ているのですが,心の奥深いところに,そっとしまい込んでしまうのです。
心理学的に言うところの「トラウマ」も,そのひとつでしょう。
それが沈殿して固まることで,子どもの心の中に「本物のお化け」が形成されます。
次第に「お化けなんていない」と思い込み,お化けがいないように振る舞うようになります。
やがて子どもが無意識下で自分自身についた嘘を,事実であるかのように自分に信じ込ませることに成功します。
お化けから目を背け続ける方が,現実というお化けを直視するより楽だからです。

しかし「本物のお化け」は消えた訳ではありません。
ふとした瞬間に飛び出して子どもを怖がらせては,すぐに姿を隠すのです。

「アダルト・チルドレン(AC)」という言葉をお聴きになったことはありますか?
1990年代後半くらいだったと記憶していますが,クリントン元大統領がカミングアウトして,聞かれるようになった言葉です。
かつては「アルコホリック・チルドレン(Alcoholic Children)」と呼ばれていました。
本来の意味は「アルコール依存症の親元で育った子どもたちが抱えるトラウマ」に対する総称です。
次第に意味合いが変化し,子ども時代を子どもらしく過ごせず,心の傷を抱えながら子ども時代を過ごした「Adult Children」と呼ばれるようになりました。
言い換えるなら「子ども時代を経験せずに大人なってしまった,元・子どもたちが抱えるトラウマ」です。
DVを目の当たりにしながら育った子どもたち,ネグレクト(育児放棄)や虐待を経験した子どもたち,過度の期待を背負わされることで大人びた環境下で育った子どもたちが,潜在的に抱えているトラウマだと言われています。

†††

わたしの持論です。
不幸にもアダルトチルドレンとして育った子どもたちは,心の一部が未熟なまま成長してしまった,アンバランスな心の持ち主です。
自身が「お化け」であるかのような錯覚に陥ることもあるのでしょう。
生涯にわたって「お化け」を解放することはできないのでしょう。
それでも共存していくことは可能です。
自分の中の「お化け」を直視することによってです。

朝,起きた後,鏡を覗くことに似ているかもしれません。
顔を洗って綺麗にし,寝癖が残っていれば整えます。
「寝癖なんてないさ,寝癖なんて嘘さ」と歌い飛ばす訳にはいかないのです (笑)
心をバランス良く再成長させるためにも,ありのままの自分の姿を受け入れる必要があります。
きっとイヤな作業のくり返しで,血を吐くような努力を重ねる必要があるでしょうね。


この本を読んで思い出した内容をつらつらと書いてみたのですが,話が脱線してしまったような気がします。
ここまで書いておいてアレですが,「(精神的に)痛いストーリー」が苦手な方にはお勧めできないかもしれません。


  
(Amazonへのリンクです)

2014/07/21

感謝/ザ・フォーク・クルセダーズ (音源のみ)

人が産まれるときの喜びを歌った曲は数多くありますが,死の瞬間を歌った曲は少ないと思います。
加藤和彦さんによる「感謝」を歌った音源になります。
オリジナルCDの歌は坂崎幸之助さん(THE ALFEE)だったと思います。(ちょっと意識してみました。笑)

感謝.mp3
/* 動画はYouTubeにもアップロードしていますが,ブログ限定公開の音声です
/* 置き場所はDropboxのpublicフォルダなので,突然きえるかもしれません

ヤイリ一本の弾き語りです。
聴き直してみると,なんとも手探り感あふれる音源ですね (笑)
録音機材はiPod touch 第4世代のボイスメモです。
つか,機材と呼ぶほどおおげさなものではありません σ(^◇^;)

2011年のちょうど今ごろ,雨模様のとある日に歌いました。
その後いろいろあり,なんとも思い出深い音源なのです。

ATOKのススメ (言葉の感覚を磨くツールとしての日本語入力)

前回に引き続き,ATOK話です。(前回のエントリ
ATOKのTips的な内容を含めて,雑多に感じていることを書いていきます。

変換アルゴリズムについて


Microsoft Office IME(MS IME)とATOKの変換に対する基本的な考え方(アルゴリズム)を,ざっくり押さえておきましょう。
MS IMEの変換アルゴリズムは「コスト最小法」と呼ばれ,ATOKの変換アルゴリズムは「最長文節一致法」と呼ばれるようです。
以下のサイトに詳しく記載がありますが,「先進的だが偏った単語変換を行うMS IME」,一方で「古典的だが実用的な単語変換を行うATOK」といった図式が浮かび上がってきます。

ATOK 2007 VS MS Office IME 2007 - 
http://hp.vector.co.jp/authors/VA047138/atokvsime.html


ATOKの言葉狩り問題と対策について


言葉狩りは,ATOKを語る上で避けて通ることができない問題です。
ATOK辞書の収録単語は厳しく審査されており,採用される基準がものすごく高いようです。
これは過度な言葉狩りであるとして,一部の有識者は,このことを嫌います。

たとえば「盲(めくら)」と入力しても,ATOKは変換してくれません。
差別用語だからというのが理由でしょう。
たとえ「めくら打ち」「めくらめっぽう」「メクラネジ」など,たとえ紙の辞書にのっている単語であっても,一発変換してくれないのです。
わたしは言葉狩り対策として,「書き屋のためのATOK辞書」をインストールしています。
こんな風に,ATOK標準では変換できない単語も変換候補に挙がります。


書き屋のための変換辞書 for ATOK - 
http://homepage3.nifty.com/t-weekly/


言葉の感覚を磨くためのツールとして,日本語入力システムを活用する


……なんて書くと大仰ですね。
でも,わざわざお金を払って日本語システムを購入する目的は,ここに集約されるのではないかと考えています。
ちょうど「高いお金を払ってエステに行く=美意識を向上させる」ような感覚でしょうか。(わたしは経験がありませんが)

先に挙げた「めくら」以外に,簡単な例を挙げましょう。
「雰囲気」の読み方は「ふいんき」「ふんいき」,どちらでしょう?
「子ども」「子供」のどちらが正しいのでしょうか?
「依存」の読み方は「いそん」でしょうか?それとも「いぞん」ですか?
/* 「雰囲気」は一般常識レベルですが,残りの二つに興味のある方はググってみてください (笑)

いずれの単語も使う機会が多く,無意識に変換できてしまう単語だと思います。
さすがに「ふいんき」「≪『ふんいき』の誤り≫」と指摘されますが,「子供」と「子ども」,「依存(いそん)」と「依存(いぞん)」,どれもATOKで一発変換ができます。
しかし,それを差別的表現と受け止める人もいますし,一部の人からは誤った使い方(読み方)であると指摘される単語もあります。
何気なくニュースを聞きながら,耳に残った単語や自分の認識とは少し違う意味で使われているように思われる言葉に,少しだけ意識を向けてみるのはどうでしょうか。
そういう違いに対する感覚を磨くのは,きっと無駄にはならないと思います。

パソコンにおける入力速度は,タイピング速度だけでは測れません。
総合的な日本語入力速度は,適切な日本語入力システムを使うことにかかっていると思います。
わたしの経験上,ATOKの学習機能はMS IMEより優秀です。(MS IMEは,健忘症が酷いのです。笑)
学習した内容を忘れてイライラさせられることは,滅多にありません。
使えば使うほど手に馴染むソフトウェアに育ります。
鍛え抜いた単語変換辞書は,かけがえのない財産になることでしょう。

普段何気なく使っている日本語入力システム,これをきっかけに見直してみることをお勧めします。
Google日本語入力を入門編に,違う日本語入力システムに触れてみるのも面白いと思いますよ (^_^)b

Google 日本語入力(公式サイト) - http://www.google.co.jp/ime/


入力内容がネットワークに送信されていないか不安な方へ


少し補足しておきます。
Google日本語入力については,中の人が公式に情報の送信疑惑を否定しています。(開発者Twitter
しかし開発者の知り得ないところで,入力した情報がGoogleサーバーに送信されていないと断言できる人はいません。
ATOKも「ATOKクラウドサービス」を提供しているので,入力内容がクラウドに保存されているものと思われます
その辺りを考慮した上で,あくまでも自己責任でインストールしてください。
……と脅かしてみたところで,MS IMEも誤変換履歴を送信しているので,どこも似たようなものでしょうσ(^◇^;)
最終的には,Microsoft,Google,ジャストシステムのどこを信頼するかという問題になりますね
/* 少なくともBaidu IME(中国製IME)より,三社が信頼できるのは間違いありません (笑)


†††

オマケ: 管理人のタイピング速度について

どうでもいい情報です (笑)
せっかくなので「寿司打」さんの「高級10,000円コース (120秒)」を遊んでみました。


/* マイナスにならなくてホッとしました (^^ゞ
/* ランキングは,2014年7月13日時点で「1,352位/4,029人」の結果です

Flashタイピング 【寿司打 - SushiDA -】 - (パソコンで開いてください)
http://typing.sakura.ne.jp/sushida/

2014/07/16

ベネッセの情報流出事件: 容疑者特定のニュースに感じる嫌悪感

誤解を恐れずに書かせてください。

今回の事件について,わたしは当初から反ベネッセの考えを強く持っています。
会長の原田氏を筆頭としたベネッセが,被害者意識を丸出しにしているのが,そもそも気にくわないのです。
ベネッセは被害者であると同時に,甚大な情報流出を引き起こした加害者です。
結局はザル同然のセキュリティリスクを放置し続けたツケが回ったのですから,これはもはや人災です。
それを棚に上げて,一方的にジャストを叩きまくる風潮を作り出している,この上なく見上げた姿勢に激しい嫌悪感すら感じています。

そして本日,犯人に繋がる情報が挙がってきました。
案の定,シンフォーム社が業務を再委託していた,下請け業者のトンデモ派遣社員がやらかしやがりました。

【ベネッセ情報漏洩】「数百万円で売却」発覚直前まで複写 近く逮捕 - MSN産経ニュース - http://sankei.jp.msn.com/smp/affairs/news/140716/crm14071608100006-s.htm

数百万のために最大7千万以上もの個人情報を流出させたとのこと。
つまり,人ひとりの個人情報に1円の価値もないと言っているようなものです。
この時点で言語道断,情状酌量の余地なし。
それに飽きたらず,情報の差分を同じ業者に何度も持ち込んでいたとのこと。
パブロフの犬より低脳なパレード思考回路をお持ちでいらっしゃいます。
これは,もう根っからの(そして救いようのない)ギャンブラー思考。
真正の大バカ野郎です。

まぁ,確かに再委託先の下請けの派遣社員なんて,周りの正社員と比べたら,はるかに安い給料でやりくりしてるのでしょう。
割に合わない仕事をさせられて,うっぷん晴らしにパーッと遊びたかったのかもしれません。
それは,つまり,ベネッセ(そしてシンフォーム)が支払っていた賃金は,その程度の人材しか集まらない金額だったということです。
言い換えるなら,ベネッセ側も,たいせつな顧客情報の預け先について,極めて貧弱な認識しか持っていなかったのです。
どちらもおめでたい。ブラボー,マンボー,ダブルでマンボー。

ネットには「こいつの住所氏名から電話番号,親兄弟の個人情報を晒しちゃえよ」なんて過激な声も挙がっているくらいです。(まぁ,晒されるのは時間の問題だと思いますが。汗)
流出した情報は転売を繰り返していますから,おそらく末端価格は少なく見積もっても数千万です。
ベネッセ社の賠償金と併せて最大で億単位,日本の経済活動に多大な貢献をしたことは,評価しましょうか。
もっとも得をするのは,名簿業者と博打屋と名簿を使って悪巧みをする連中ですけど。

たかだか数百万。
わたしとしては「割に合わないからやめときなさいよ」と,言ってやりたい気持ちでいっぱいです。
そんな端金で遊んで暮らしたって,一年ももちませんよ。
しかもギャンブルで使い切っちゃってね,「何やってんの?」レベル。人間としての器が小さすぎます。
せめて三億くらい狙いましょうよ,ねぇ。
そんでもって,「みんなで分けよね,さんさんさんさ〜〜ん,三億円(^^♪」と,景気よく高らかに歌い上げてください。
/* わかる人には分かる「三億円強奪事件の歌」 (笑)

†††

オマケ: わたしがここまで感情的に意見を書いた理由

わたし自身も派遣社員として勤務しており,多くの個人情報に接し得る業務に携わっているからです。
この犯人は,わたしのような立場の人間にとっても迷惑この上ない悪行を重ねたのです。

どこぞのブラック企業のように「お金をもらっている以上はプロとしての自覚を持て」なんて,ピントのずれたことは言いません。
それでも情報が無制限に拡散されかねないことと,その社会的影響を考えるだけでも許されないことだと分かるじゃないですか。
こんな思考の人間が,人様の貴重な個人情報に接すること自体,社会に対する冒涜です。
この事件には,やはり嫌悪感しか感じません。

前回のエントリーはこちら→ (読んでみる

†††
ニュースの本文を転載しておきます

【ベネッセ情報漏洩】「数百万円で売却」発覚直前まで複写 近く逮捕
2014.7.16 08:10更新

 通信教育大手「ベネッセコーポレーション」から顧客情報が大量に流出した問題で、顧客情報のデータベース(DB)を管理する下請け業者の派遣社員でシステムエンジニア(SE)の男が、警視庁生活経済課の任意の事情聴取に対し、「名簿業者に自分から買い取りを持ちかけ、数百万円で売った。ギャンブルで使った」と供述していることが15日、捜査関係者への取材で分かった。

 6月下旬の発覚直前まで、顧客情報のコピーと転売を繰り返していたことも判明した。生活経済課はSEによる単独犯行との見方を強め、不正競争防止法違反(営業秘密の複製)容疑で近く逮捕する。

 捜査関係者によると、DBのアクセス履歴や売却先の名簿業者の記録などから、SEは問題発覚直前まで複数回にわたって顧客情報をコピーし、何度も転売していた。

 SEは時期を置いて何度もコピーすることで、刻々と更新されている顧客情報も取得し、重複分を除いて名簿業者に販売していたとみられる。売却先の業者は任意の事情聴取に「SEと面識はなく、不正に入手したものとは知らなかった」と供述しているという。

 ベネッセによると、流出した顧客情報は最大約2070万件で、このうち約760万件の流出が確認されている。

2014/07/15

ATOKのススメ (日本語入力システム再考論)

連日ジャストシステムについて書いているので,「ステマ乙(おつ)」等と思われそうですねぇ (^^ゞ

このブログをお読みになる方が日本語入力を見直すきっかけになればと思い,書いてみます。
DOS時代のPCユーザーからは「日本語入力フロントエンドプロセッサ(FEP)」と呼ばれたり,(おもにWindows環境では)「インプットメソッドエディタ(IME)」と呼ばれたり,人それぞれ呼び方は違います。
このエントリでは「日本語入力システム」として呼び名を統一します。

まず書いておきますが,わたしはATOKユーザーです。
メーカー製PCにバンドルされていたATOK(確かバージョン15だったかな)を使い始めたのが,日本語入力システムを意識するきっかけになりました。
先日も書きましたが,わたしは月額版ATOKがサービスインしたときから使い続けて,今に至ります。
今ではATOKキーバインドでないと入力に不自由するほど,ATOKが身体に染みついていますσ(^◇^;)
/* 変換対象の変更にShift+矢印キー,変換範囲の移動に左右キーを割り当てる方式です
/* ユーザー辞書を鍛える上で,最も合理的なキーバインドだと思っています。


大きく風呂敷を広げましたが,結論から言ってしまえば「好きな物を使えばいいんでないの?」となってしまいます。
日本語入力システムの選択肢は,それほど多くありません。
Microsoft系のIME,Google日本語入力,ATOKが三大巨塔です。
わたしはたまたま,手にATOKが馴染んでいるので,惰性で使い続けているだけかもしれません。

比較してみましょう


Microsoft IME(注1)
多くを語る必要が感じられないほど,Windowsユーザーには馴染みが深いシステムですね。
良くも悪くも平均的な日本語入力システムです。
ATOKと比較されることの多い標準ソフトですが,そもそも変換エンジンの設計思想が異なるので,どちらがいい・悪いと一概に言える物ではありません。
わたしが「好みの問題」と考える理由はここにあります。

Google日本語入力
わたしは使ったことがありませんが,Google先生の中の人が開発した日本語入力システムです。
ネットスラングと推測変換が賢い日本語入力システムだそうですよ。(推測変換は,Google検索サイトでキーワード入力をすると,イメージが掴みやすいかと思います)
入力した情報がGoogleに送信されているのでは……と訝しむ方もいますが,それは中の人が否定しています。
Google 日本語入力 - http://www.google.co.jp/ime/ (公式ページ)


ATOK
ジャストシステムが開発した,純国産の日本語入力システムです。
わたしが使用しているのは,月額300円(税抜き)で常に最新のATOKが利用できる月額版です。
パッケージ版は実売7,000円くらいです。Amazonで見る
月額版を二年間使い続けて,ほぼパッケージ版と同じくらいの価格でしょうか。
日本語入力中にプロの気分を味わいたい人,日本語入力システムに金額を投資する価値を見いだせる人は,迷わずインストールしましょう (笑)
ATOK.com - http://www.atok.com/ (公式ページ)


ATOK変換には独特のクセがあるので,好き嫌いが分かれるところだと思います。
次回,その辺りを詳しく書いてみますね。(読んでみる


わたしは以前から入力環境にはこだわりがあり,デスクトップ環境では,未だにテキストエディターを愛用しています。
TeraPadを主に使っていましたが,ここ数年は秀丸エディタに乗り換えています。
テキストエディターも奥が深い分野のソフトウェアなので,いつか書いてみたいですね (*^_^*)



/* 貼り付けたキャプチャ画面は,この原稿を書いている環境です
/* なんとなく「できる人」ってイメージがありませんか? (笑)

†††

注1
ご存じの方面多いでしょうが,Microsoft IMEにはいくつか派生バージョンがあります。
Windows付属の日本語入力システムは「Microsoft IME」と呼ばれ,Microsoft Office付属の日本語入力システムは「Microsoft Office IME」です。(OSやOfficeのバージョンによって,後ろにつく数字は変わります)

2014/07/14

低価格SIMカード利用のススメ(通信用の端末を選定する)

ベネッセ事件について書いていたので間が開きましたが,第4回です。

前回,前々回は,プロバイダーを選定する上での比較を考えました。
今回は端末について書いてみようと思います。
/* 需要があるのかどうか分かりませんが,第一回はこちらです → (読んでみる
/* なるべくかみ砕いて書くと,長くなってしまうのですよ (^^ゞ

1)今の端末をそのまま使用する2)新しく端末を購入する,のいずれかでしょう。

もっとも簡単に移行できるのは,1)今の端末をそのまま使用する場合です。
端末に対応したサイズのSIMカードを契約して,プロバイダーから貸与されたSIMカードと差し替えるだけです。
その後の設定は端末側で行います。(設定方法は端末ごとに異なりますから,ググって調べてください)
サイズは,フルサイズ(クレジットカードサイズ),ミニ,マイクロ,ナノの順番で小さくなります。
/* <注意>
/* SIMカードは,プロバイダーからの貸与品です
/* AmazonなどでSIMカッターという製品が販売されていますが,ユーザーがSIMを裁断することは契約違反となります
/* 知らないで使ってしまったのは,秘密にしておいてくださいσ(^◇^;)


悩ましい選択が伴うのが,2)新しく端末を購入する場合でしょう。
「端末」と一言で書いていますがピンキリですし,新しいスマホにするのかWi-Fiルーターにするのかによって,状況が変わるからです。
どちらが適しているのか,切り分けてみましょう。


1. 外出中の通信は携帯端末のみでおこなう

迷わずに新しいスマホ(白ロム)を購入した方が,長く使えると思います。

各社が公開している動作確認済み端末の情報を参照するといいでしょう。
SIMカードのサイズを始めとして,アンテナ強度が表示されない,テザリングができない等,端末ごとの情報が分かります。(下記参照)
OSアップデートに伴ってMVNOのSIMカードが使えなくなることがありますから、注意が必要ですよ。

サービス概要 - 動作確認済み端末 -  (IIJ)
→ https://www.iijmio.jp/hdd/service/devices.jsp
動作確認済みデータ端末一覧 | OCN モバイル ONE -
→ http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/datacard/
動作確認済み端末|ServersMan SIM LTE:【dream.jp】 -
→ http://dream.jp/mb/sim/apparatus.html


2. 外出中は複数の携帯端末を使いたい(タブレット,iPod touchなど)

テザリング機能が使えるスマホかWi-Fiルーターを購入するのが良いでしょう。
二台目以降の端末をどのように扱うかで切り分けることができます。


イ) 必要なときしかネットに接続しない

テザリング機能が使えるスマホを選ぶのがいいと思います。
もちろん,音声通話はできないので「ほぼスマホ」です。
IIJの情報によると,iPhoneはiOS7.1のアップデートでテザリング機能が閉じられてしまったようです。(iPhone 4s以下の端末は問題なし)
サムスンのGalaxyシリーズも,MVNOでのテザリング機能を解放していないので,別の端末をお勧めします。
フル機能に対応しているのは,SIMフリースマートフォンのFleaPhone CP-F03a(Covia)か、通話もできるタブレットFonepad 7(ASUS)です。

 
(リンク先はAmazonです)


ロ) すべての端末を同時に使用する

Wi-Fiルーターの購入をお勧めします。
今あるスマホをのSIMカードを抜いてWi-Fi接続で使う,なんてこともできますね。
わたしもWi-Fiルーターを使っていますが,もっとも汎用性が高い方法です。
いろんな端末を同時に接続して使えるので便利ですが,注意したい点が二つあります。

荷物が増える: 端末+Wi-Fiルーター+携帯を持ち歩くことになります
もともと荷物が多い方は問題ないと思いますが,身軽に動くのが好きな人は余計な荷物が増えるのがお気に召さないようです。
そんな方は,通話もネットも一台でこなせるキャリア端末を使い続けるのが一番ですよ。
一連のエントリは「通信費の節約」がテーマですので,支払う金額と手間は反比例します (^^ゞ
通話用のケータイと通信用のスマホの二台持ちをすること自体,荷物を増やす行為なのです。

バッテリ: ルーターのバッテリが切れたらネット接続できません
実売価格が一万円以下のWi-Fiルーターで連続通信をすると,4時間くらいでバッテリが切れてしまいます。
別途モバイルバッテリを持ち歩く必要がありますね。(=さらに荷物が増える)
iPod touchの電池は残っているのにルーターの電池がなくなると,この上なく切ない気持ちになります (笑)

わたしが使っているのはdocomo白ロムのL-03E (LG製)です。
実売価格は2万円くらいですが,ヤフオクで現品落札して8,000円ほどで入手しました。
10時間くらいバッテリが持つ優れもので,信頼性の高い機種だと思います。

 (Amazonへのリンクです)

実は、この機種が三代目のルーターです。
初代ルーター(Huawei製)は母親に譲り,二代目のルーター(ZTE製)は勝手に電源が落ちるようになりました。
経験上の話ですが、あまり金額をケチらない方がいいと思います (笑)
L-03Eは数年前の機種なので,新規で買うならAterm MR03LN 6B (NEC製)辺りがいいと思います。


/* 信頼と実績のAtermです (リンク先はAmazonです)


ハ) 自宅のネット接続も無線でまかないたい

WiMAXの契約(月額4,000円くらい)も視野に入ってきます。
ある意味、究極のネット節約方と言えるかもしれませんね。
容量無制限でネット接続できるのは低価格SIMカードにはないメリットです。
ただし,室内で速度が出ない,地方ではサービスに対応していない,などのケースもあります。
使用するエリアがサービス圏内かどうかを調べてから契約した方がいいでしょう。

†††

長々と書いてきましたが,ざっとこんなところでしょうか。
詳しく知りたい・ここのところの説明がややこしくてわからない,などありましたら,直メールくださいませ (笑)

今までのエントリへのリンク

第一回: 低価格SIMカード利用のススメ(スマホ通信費の節約術)
→ http://youtubells.blogspot.com/2014/07/sim.html

第二回: 低価格SIMカード利用のススメ(IIJmio,OCN モバイル ONE,SeeversManを比較する)
→ http://youtubells.blogspot.com/2014/07/simiijmioocn-oneseeversman.html

第三回: 低価格SIMカード利用のススメ(プロバイダ選定の手引き)
→ http://youtubells.blogspot.com/2014/07/sim_4.html

低価格SIMカード利用のススメ(番外編: ルーターの電源を切り忘れた話)
→ http://youtubells.blogspot.com/2014/07/sim_6.html

2014/07/12

ネットで流通する個人情報の危機 (ベネッセ問題と名簿業者)

前回に引き続き,Q&A形式で書いていこうと思います。 → 前回のエントリを読む


まず,個人情報とは何かを明確にしましょう

個人情報とは「生存する個人に関する情報であって、…氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの」です。
上記以外に「他の情報と容易に照合…でき、それにより特定の個人を識別することができる(もの)」も個人情報に含まれます。
ですから住所氏名や年齢をはじめ,学生番号も他の情報と組み合わさると個人情報となり得るものです。取り扱いには注意しましょうね。
/* 今回の事件について,情報が流出した母子が顔出し名前(年齢付き)で某国営放送のインタビューでコメントを述べていたようです
/* 自分から個人情報を流出するような愚行を犯さないようにしましょう

出典
やさしく読む「個人情報保護法」(1):「個人情報」とは何でしょうか (1/3) - 
@IT - 
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/0503/18/news121.html


個人名簿が売買されるようになった背景はなんですか?(2005年以前の名簿作成方法)

かつて名簿の情報源は,自治体が公開している住民基本台帳でした。
当のベネッセも同じ手法で子どもがいる家庭の情報を収集して,新顧客を開拓する情報源としていたようです。
しかし2005年4月1日,個人情報保護法が施行されたことによって,業者による住民基本台帳の閲覧が難しくなりました。
そこで登場したのが,B社やP社のような個人情報取扱事業者(ここでは名簿業者と呼びます)だと考えています。
表向きはマーケティング用データとして販売されていますが,名簿という商品そのものが限りなく黒に近いグレーゾーンに位置するものでしょう。


どんな個人情報が売買されているんでしょうか?

一例として,今回の件で報道に上がっていたP社がWebPageで公開している情報のキャプチャを何枚かアップします。


年度別の生徒データベース(おそらく保護者の情報付き)です。


個人・法人の車所有者,趣味の情報データベースまであるとは驚きです。(さすがに音楽愛好家データベースはありませんね。笑)

目を疑いますが,主婦データベース通販利用者データベースまで販売されています。
具体的かつ詳細な情報が,知らないところで取引されていると考えた方が良いでしょう。
こんなのは氷山の一角で,インターネットで情報を販売している会社さんは多数あります。

年度別の生徒データベースが2004年度で途切れていることに注目してください。
個人情報保護法の問題で,表だって掲載できないからでしょう。
名簿業者はあまり表だって広告を出すような会社ではありませんでしたが,前々から存在は噂されていました。
「学校の卒業アルバムが高く取引されているらしい」程度の噂です。
しかし,今回流出した情報は2005年度以降に産まれた子どもたちの情報も含まれているでしょう。(わたしは現物を目にしていないので分かりませんが)
ほぼ間違いなく,ネット販売できない「裏名簿」もあると考えています。


個人情報が流出することで,どんなリスクがあるんでしょうか?

入手経路は様々でしょうが,間違いなく名簿業者は存在します。
そしてその気になれば,誰でも(個人でも)購入できてしまうことの方が問題なのです。
さらに,今回の件で表だって公表されたことをきっかけに,Winnyを始めとしたP2Pのファイル共有ネットワークにも流出する可能性はかなり高いと思っています。
対価を支払うことなく,不特定多数の人物が名簿を目にすることでしょう。
ベネッセがどれだけ努力しても,流出の歯止めは効きません。

事の深刻さが分からない方のために,具体的な例を書きましょう。
フルネームと学校の卒業年月日が分かれば,自宅住所や電話番号(場合によっては家族構成まで)が分かる可能性があるのです。
家族の名前から逆引きすることによって,両親の勤務先や役職,場合によっては嗜好まで分かってしまいます。
こんな名簿がストーカーの手に渡ったら……怖いことだと思いませんか?


少し長くなってしまったので今日はこの辺で終わります。
しばらく報道を追いかけていたら,どうやら風向きがベネッセに向いてきたようですね。
そのうち,まとめエントリを書くかもしれません (笑)
→ 容疑者が特定されたことを受けて,書きました (読んでみる

†††

おまけ: ベネッセさん,かなりグレーゾーンですよ

下の画像は,前回の記事で名前を挙げたN社のWebPage上で公開されているPDFの一部です。
「2009年に開発に取り組んだのが」…っていうことは,個人情報保護法の施行から数えて,少なくとも空白の4年間があったということです。
その間の情報は,いったいどのような手段を使って集めたんでしょうねぇ。。。 σ(^◇^;)



オマケにもう一つ,P社が取得しているデータの精度が高いことを示す情報です。
サンプルとして1988年の出生データを比較しました。


P社が保有しているデータ数 (政府統計)
 ・ 北海道: 40,717 (59,211)
 ・ 青森県: 12,225 (16,373)
 ・ 岩手件: 11,868 (15,410)

2014/07/11

ベネッセとジャストシステムの個人情報流出事件に感じる違和感 (Q&A編)

今回の流出事件に対するわたしの考えです。(前半を読んでみる
ベネッセ本体に世間の批判を向けないための詭弁として,ジャストシステムをスケープゴートとして仕立て上げたのではないかと強く疑っています。

ざっくりとしたQ&A形式で書いてみます。

†††

ジャストシステム一社に,おもな批判が集中しているのはなぜでしょう?

まず,そこに大きな違和感を感じてしまいます。
顧客情報を買う行為そのものに対する企業倫理の問題は残るでしょう。
しかしジャストだけが顧客情報を購入した訳ではないはずです。
そしてジャストが使用した顧客情報の出所が「たまたまベネッセだった」というだけの話です。


ジャストシステムは,「悪意を持って」情報を利用したのですか?
/* 原田会長は「情報を流出させた側も,利用した側も明らかな悪意がある(=ベネッセの顧客情報と知りながら悪意を持って情報を流用した)」とのコメントを述べて,ジャストシステムを批判しました

報道によると,ジャストが情報を購入して問題になった会社(株式会社B)も,真の情報源を知りません。
株式会社Bも,別の会社(株式会社P)から情報を購入したからです。
最終的に情報を掴まされたジャストが,大本の情報源(=ベネッセの顧客情報)を知り得るはずがありません。
上流に近い会社が「明確な悪意を持って」情報を流出させたのです。


最終的な責任を負うべきなのは誰でしょうか?

それはもちろん,情報を流出させた本人です。
しかしながら,多くの個人情報を預かる企業である以上,ベネッセの情報管理に関わる過失は大きいでしょう。
そもそもベネッセが情報を流出させないことが最低の防衛ラインであるべきだからです。


では,実際にどこからデータが流出したのですか?
/* 原田氏の会見によると,冒頭で「(情報を流出させたのは)グループ会社の人間ではない」と言い切ったようです。

あまり表立って報道されていませんが,個人情報はベネッセ本体から流出したものではありません。(その点で原田氏の言葉は正しいのです)
調べてみますと,顧客情報の実質的な保守管理は,株式会社Nに委託されていたようです。
N社は,日本国財務大臣が主要株主の大企業が保有する5つのグループ会社のひとつです。

実状はというと……さらに社内で再委託され,コンプライアンス意識の低い派遣社員が実際の運用管理をおこなっていたと,わたしは考えています。
そんな胡乱な社員が,目の前に大金を積まれれば,ほいほいとデータを横流しするでしょうに。
んなことも分からなかったのかと,N社のリスク管理能力を疑わざるを得ません。
いろいろ思うところはありますが,あえて書かないことにします (笑)

(訂正と追記)
わたしは勘違いをしていました。
実際のシステム運用は,株式会社シンフォーム(ベネッセグループ)がおこなっていたようです。
そして,シンフォームが運用するデータ管理システムの設計をおこなったのが株式会社Nです。
原田氏のコメントから察するに,シンフォーム社外に業務委託がおこなわれていた可能性は極めて高く,データの扱いに関する認識と実態は五十歩百歩でしょう。

†††

前述のN社がデータの運用管理を請け負っていたのであれば,容疑者はおのずと少人数まで絞り込まれます
最終的にどのような形で発表されるか不明ですが,H社の関連会社あたりが被るのかなぁ……なんて,いらぬ予想をしています ^_^;
この事件,そこはかとなくイヤ~なものを感じています。

個人情報の販売業者について,次回は少しだけ書いてみようと思います。
→ 名簿業者について (読んでみる


†††

ジャストシステムとは:
純国産ワープロソフト一太郎や日本語変換ソフトのATOK(もともとは一太郎のバンドルソフトでした)の開発元として知られる,ソフトウェアの開発を生業とする老舗の会社さんです。
かつては一太郎文書が公文書の標準フォーマットだったことから,官公庁と強い繋がりがあります。
Microsoft Officeの台頭やOpen Officeなどオープンソースソフトウェアの普及に伴い,かつてほどの勢いはなくなりましたが,今でも根強いファンが多いです。

2014/07/10

ベネッセとジャストシステムの個人情報流出事件に感じる違和感 (前編)

このニュースをご存じでしょうか?

ベネッセ顧客情報 ジャストシステムが業者から入手  :日本経済新聞 - 
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG10020_Q4A710C1MM0000/

/* Google検索からのキャプチャーです


事件の概要

最初はわたしも,あの原田氏が会見をしているなぁ……くらいに思っていた程度のものでした。
ところが,ふたを開けてびっくり仰天なニュース報道となりました。
ベネッセの顧客名簿が流出したこと,ATOKや一太郎で有名なジャストシステムが流出先の会社から流出名簿を購入し,ダイレクトメール(DM)の発送に使用していたというのです。

さらに正確に書きますと,ジャストシステムの一事業であるスマイルゼミが発送したDMの情報源がベネッセだったようです。
わたしは今回の報道で,スマイルゼミという名前をはじめて知りました。
スマイルゼミとは,電子機器を積極的に取り入れた教育事業のサービス名です。
サービス開始は2001年で,その後,ベネッセさんや学研さんが類似したサービスを取り入れたようなので,ジャストさんが先駆けですね。

キーエンスの傘下で経営建て直しを図ってきたジャストさんですが,どこかでかじ取りを誤ったのでしょうか?
経営陣も生粋のプログラマーですから,営業活動に対する関心が低いことをもどかしく感じた一部の社員が暴走したのでしょうか?
真相は闇の中で,ジャストさんの正式アナウンスを待つしかない状況です。


いったい,なぜ?

先陣を切って教育方面に進出したジャストシステムにとっても,大手であるベネッセの個人情報は,のどから手がでるほど欲しい情報でしょう。
報道を見ていると,名簿の流出先であるジャストシステムが全面的に叩かれている様相です。
実際にジャストさんの株価はストップ安まで落ち込んで,各方面が大騒ぎになっています。(冒頭の画像)

当然といえば当然の結果です。
しかし,それにしても。。この報道に対して,わたしは違和感を感じてしまいます。
情報の流出先企業として,なぜジャストシステムが社名を公開されたのか。
そこに大きな疑問を感じるからです。
ジャストさんはスケープゴートとして見せしめにされたのではないかと,勘ぐってしまいます。

理由は長くなりそうなので,続きは改めて書くことにします。
→ Q&A形式でまとめました (読んでみる
→ 名簿業者の実態についてまとめました (読んでみる


†††

わたしはATOK月額版を初期から使い続けていますし,iPodでもATOK Padを愛用している人間です。(さすがに一太郎やShuriken Proは使っていませんが。笑)
かなり風当たりが強くなってしまったジャストシステムの今後が気になるニュースであることに違いはありません。
今後も注視していきたいと思っています。

†††

日経の記事は会員のみ閲覧できる状態なので,ここに転載しておきます ↓

ジャスト社、DMで使用 ベネッセの顧客情報 名簿業者から購入
 ― スポニチ Sponichi Annex 社会 - 
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2014/07/10/kiji/K20140710008538430.html

ジャスト社、DMで使用 ベネッセの顧客情報 名簿業者から購入
 通信教育大手ベネッセコーポレーションの大規模な顧客情報漏えい問題で、通信教育事業を手掛けるIT事業者のジャストシステム(徳島市)が、漏れたとみられる名簿を東京都福生市の名簿業者「文献社」から購入し、ダイレクトメール(DM)を発送していたことが10日、分かった。
 ベネッセ関係者や文献社関係者が共同通信の取材に明らかにした。DMにはベネッセにしか登録がないはずの個人情報が記載されており、不審に思った顧客からの問い合わせを受けてベネッセが調査したところ、流出が判明した。
 ジャスト社は「一部の報道でベネッセの情報と知って悪意を持ってDMを発送したとありますが、そういう事実はありません」とのコメントを出した。
 文献社の説明によると、情報は都内の別の名簿業者から今年4月下旬〜5月ごろに購入。「不正なものとは分からなかった」としている。文献社に販売した東京都武蔵野市の「パン・ワールド」も「別の業者から買った」と説明した。
 ベネッセによると、情報は最大で約2070万件に上る可能性があり、社員以外の内部関係者が不正に持ち出したとしている。警視庁が不正競争防止法違反の疑いで捜査している。
 顧客は氏名や住所、電話番号といった個人情報を電話やはがきで登録する。その際、一部の顧客は同社にだけ、実際と違うマンション名を伝えたり、自宅として勤務先の住所を登録したりしていたが、ジャスト社のDMにはこれらの情報が記載されていた。
 このため「ベネッセから情報が漏れているのではないか」との問い合わせが6月26日以降、急増したという。
 ベネッセが9日に顧客情報の漏えいを公表して以降、専用ダイヤルには顧客から「自分の情報も流出対象か」「どの項目が漏れたのか」などとの問い合わせの電話が相次いでいる。
 ベネッセホールディングス東京本部(新宿区)は10日朝、法令順守や顧客窓口などの部署の担当者で緊急の会議を開き、対応を協議した。
[ 2014年7月10日 13:30 ]

2014/07/08

ネットの森を歩きながら青い鳥を追いかける方法

Twitter,使ってますか?
どんな風に使ってますか?
わたしは使っています。(どうでもいい情報ですね。汗)
このブログでは更新情報,エントリにするまでもない短文を書くときに使おうと思い,「がじぇっと君」を設置しました。(さらにどうでもいい情報です。汗)
……えと,どうでもいい導入はすっ飛ばしましょう。

Twitterは「呟く,さえずる」を意味する「tweet」を配信する短文投稿サイトです。
アイコンは羽ばたく青い鳥のシルエットです。
特定の人が呟く内容を追いかけることを「フォロー」と呼び,呟きを追いかける人のことを「フォロワー」と喚びます。
バカ発見器デマ拡散器時間泥棒など,人によって良い印象が持たれないTwitterの活用方法を考えてみました。

1. 情報収集ツールとして
2. 情報発信ツールとして
3. コミュニケーションツールとして
4. まとめ


†††

1. 情報収集ツールとして

わたしがTwitterアカウントを作成した,最大の理由です。
どんな情報が収集できるか,公開リストで実際に見ていただきましょう。
/* スマホでスクロールが大変な方: 画面の端っこをうまくスワイプしてください



実際にツイートされる内容の例を挙げます。
内閣防災アカウント(@cao_bousai)は,某・北の国から飛来する発射体が確認されたときに迅速な情報を提供します。(大ちょんぼをやらかしましたが。汗)
ゆれくるコール(@yurekuru)SignalNow(@ka23japan)は,地震発生時に情報を提供します。(ゆれくるの方が早く情報提供されます)
ジョルダンライブ!(@JorudanLive)は,ユーザーのツイートに基づく電車の遅延情報を提供します。
/* Twitterの情報は迅速性がありますが,不正確な情報がツイートされることもままあります
/* これだけに頼り切るのは危険であることを忘れないでくださいね (^_^)b

こんなアカウントもフォローしておくと,役に立つかもしれませんね。
  • お住まいの地方自治体が作成したアカウント
  • 通勤や通学で頻繁に利用する路線の運行情報
  • スマホやパソコンで利用しているWebサービスのアカウント


2. 情報発信ツールとして

わたしは基本的にROM(Read Only Member…って,もう死語ですか?)です。
たいした主義主張もないし,右寄りでも左寄りでもないし,根がボンヤリしている人間ですから (^^ゞ

今回ブログ用に作成したのはサブアカウントなので,メインアカウントではいっさいツイートしていません。
試しにブログの更新情報をツイートしていますが,Feedlyで読み込んだフィードをそのまま横流ししているだけです。
Webサービスを組み合わせると自動ツイートやブログ更新ツイートの自動化ができるようですが,それも登録していません。
Twitterからの情報発信は期待できませんよ (by わたし。笑)


3. コミュニケーションツールとして

アーティスト公式アカウントなど,アーティストとファンが積極的に交流しているケースもあります。
公開の場所で双方向コミュニケーションができるのは,面白い試みではないでしょうか。

わたしは基本的に,Twitterに対して良い印象を持っていないのです。
情報の即時性がある一方,民度の低い直情径行な呟き(文章や写真)が散乱しています。
一例として,Webサービス等の公式Twitter上でクレームをつけている御仁を見かけることがあります。
相手が低姿勢なのをいいことに,言いたい放題の醜態をさらしているお客さまはクレーマーの鏡です。
そういう人たちは全世界に向けて恥をさらしていることを自覚していないのでしょう。
。。。例を挙げるときりがないので自粛します (笑)


結局のところ。。。
インターネットという樹海の中で青い鳥を正しく追いかける方法などありません。
そもそも「青い鳥」はメーテルリンクの戯曲に登場する,チルチルとミチルが追いかけた空想の存在です。
「幸せ」を測る尺度がこの上なく相対的なのと同じように,必要とする情報の重みも人それぞれ違います。
それでも,Twitterの青い鳥を賢く追いかける方法は,ほんの少しだけ,意識することで習得できますよ (^_^)b

†††

おまけ: こんな情報収集にも活用(?)できます

2014/07/07

読書のススメ: 「ペテロの葬列」をお買い上げしました (´ω`)

ドラマ「ペテロの葬列」の原作を買いました (^-^)v


/* 「誰か」,「名もなき毒」,そして最新刊の「ペテロの葬列」です

宮部みゆき作品は五年くらいご無沙汰していましたが,面白さは折り紙付きの作家さんです。
新刊本の「ペテロの葬列」(ハードカバー)は税込み1,944円もしますが,絶対に読みたくなると思ったので大人買いしました。
三冊合計3,582円は,ご立派な出費です ^_^;

宮部みゆきさん電子書籍には否定的なスタンスの作家さんなので,書籍はKindle化されていません。
久しぶりに書店に足を運んで,紙の本を買いました。
書店独特の匂いは,たまりませんねぇ。
しばらく書架の間を歩きながら,鼻をひくつかせていましたよ (´ω`)
誰がどう見ても完全に不審者です (笑)

読書をすると必然的に語彙も増えますし,良質のミステリー小説は頭の体操にもなります。
自分への投資だと思えば,本を買うことなど安いものです。
音楽と同じく,読書は人が生きていくための必要条件ではありません。
七味唐辛子を一振りしたうどんのように,本のある生活は,平凡な日常を少し豊かにします。

しばらく読書三昧の日々となりそうです。

†††
ドラマ「ペテロの葬列」主題歌「心情呼吸」について
http://youtubells.blogspot.com/2014/07/blog-post_5.html

2014/07/06

低価格SIMカード利用のススメ(番外編: ルーターの電源を切り忘れた話)

自宅では固定回線を無線AP(アクセスポイント)で分岐して,iPod touchをWi-Fiに接続しています。
その間にルーターは充電しながら一晩休ませています。

……が,しかし。
木曜日の夜,うっかりルーターの電源を切り忘れてしまいました
夜間ずっと接続しっぱなしで,そのままネットしたりラジオを聴いていました( ̄。 ̄;)
金曜日の朝,出勤する前に気がつきましたが,ガッツリ使用量が膨れ上がってしまいました。
ご覧のありさまです。


/* うっかりSkype通話なんてしていたら,月末まで速度制限生活ですよ orz

当日は1日,クーポンOFFで節約していました。
200kbpsに制限されながらも,目立った速度低下も感じません。
わたしの場合,メールチェック,FeedlyでのWeb巡回,たまにネット閲覧が主な用途です。
Feedlyで見出しを追い,目に留まった記事をPocketに送信し,ダウンロードされた記事を空き時間に読む。
用途を絞り込んで適切なアプリを使用するなら,速度制限時でも実用的な速度なのです。
/* もちろん,画像の多いページをリアルタイム閲覧するのは厳しいですよ

こんなうっかりさんには,通信量が日次でリセットされるOCNがお勧めというお話でした (笑)

第1回のお話から読む → (こちら
次のお話へ → (こちら

†††

おまけ: 帰りの電車内で測定した通信速度


/* むっちゃ低速ですやん >ω<

2014/07/05

心情呼吸 (近藤晃央さん)

近藤晃央さんの6thシングルのタイトルです。

先日のラジオ(bayfm K Antenna)に出演されたとき,初めてフルバージョンがオンエアされました。
ラジコで聴いていたのですが,iPod touch片手に録音しながら聴いていました。
その録音をiTunesに取り込んで,リピートしながら書いています。
「いつの時代の高校生やねんっ!!」というツッコミは,ご遠慮ください (笑)
/* リリース前なので,歌詞は引用しません
/* 同じ理由で曲そのものに対する感想も控えておきます

今回のシングルは,ドラマ「ペテロの葬列」の主題歌です。
5thシングル「あい」(ドラマ「名もなき毒」の主題歌)と同様,タイアップ作品ですね。
/* 前作「あい」について読んでみる → (エントリへ
いずれも宮部みゆきさんが書いた同名の小説が原作です。
曲の一部は,ドラマ公式サイトの中で聴くことができます。
近藤さんのコメントも記載されているので,ぜひご覧になっていただきたいです。

お知らせ│TBSテレビ:月曜ミステリーシアター 『ペテロの葬列』 -  http://www.tbs.co.jp/petero2014/information/#song_box (公式サイト)

†††

ご本人が歌詞の一部をツイートされているので,引用します。

今まで聴いてきた近藤さんの楽曲の中で,いちばん心に突き刺さる歌詞でした。
自分が嘲笑していた対象に嘲笑されるようなパラドックスを感じる,本当にえぐられる言葉だと思います。
楽曲も,歌詞と同様にグイグイと迫ってくる重みを感じさせられました。
等身大の自分の気持ちを,呼吸するように伝えればいいんだよ
素直な気持ちを伝えられることが,いちばん素晴らしいんだよ
そのための一歩を踏み出してみようよ
そんな前向きなメッセージが,ひしひしと伝わる楽曲です。
リリースは8月20日。いまから楽しみですね。→ 心情呼吸(初回生産限定盤) (Amazon予約)


月曜ミステリーシアター 『ペテロの葬列』 | TBSテレビ - 
http://www.tbs.co.jp/petero2014/ (公式サイト)

†††

オマケ: 宮部みゆきさんについて (ドラマ原作者)

時代小説,ライトノベル,社会派ミステリー,幅広く扱う小説家です。
直木賞受賞作の「理由」(1998年),山本周五郎賞を受賞した「火車」(1992年),ライトノベル風味な社会派ミステリー「レベル7」(1991年)など,学生時代に読みあさりました。
社会派ミステリーの金字塔とも言える「模倣犯」は読み応えじゅうぶんです。(2001年発表)




近藤さんが「心情呼吸」を作成するにあたって,宮部みゆきさんの原作を完読したそうです。
主演の小泉孝太郎さんもラジオで言及していましたが,きっとドラマの世界観にピッタリはまる楽曲となっているでしょう (^_^)b → お買い上げしました (読んでみる

  
/* 現在,三部作です

2014/07/04

低価格SIMカード利用のススメ(プロバイダ選定の手引き)

早い物で,第3回です。
/* 第1回: スマホ通信費の節約術 (読んでみる
/* 第2回: IIJmio,OCN モバイル ONE,SeeversManを比較する (読んでみる

前回まとめた三社以外にも,多くのプロバイダが似たようなサービスを提供しています。
3ステップに分けて,プロバイダ選定の手引きを書いてみようと思います。

ステップ1.だれが使うか考える
ステップ2.なにをするか考える
ステップ3.どれくらい通信するか見極める

†††

ステップ1.だれが使うか考える

家族間・複数の端末で使いたい場合,IIJmio ファミリーシェアプラン一択です。
携帯通話料の「家族分け合いプラン」みたいなイメージがピッタリだと思います。
一ヶ月あたり3GBまで高速データ通信が可能になります。
同時に使用できる端末は3台です。
うっかりの使いすぎを防ぐため,クーポンのON/OFFは,自分で管理するのが良いでしょう。
/* ここから先は,ひとりで使用する場合に考慮するステップです

ステップ2.なにをするか考える

いくつか質問を用意しました。
用途に合わせた通信速度を選定するための質問です。
当然ですが,下にいけばいくほど,高速通信プランが必要なケースでしょうね。
/* ちなみに,わたしは上から二番目~三番目の辺りです (^_^)b

  • メールやTwitterがメインでしょうか?
  • ときどきネットサーフィンや地図アプリを使う程度でしょうか?
  • 出先からSkypeやFaceTimeでビデオ通話をしますか?
  • 外出中のナビ代わりに地図アプリを使うでしょうか?
  • 移動手段は徒歩でしょうか?電車ですか?車ですか?
  • 外出中もYouTubeやニコニコ動画を試聴しますか?


ステップ3.どれくらい通信するか見極める

参考までに,わたしが実際に利用した直近4日分の通信量を貼っておきます。


一日の通信量は,80MB以内に収まっていますね。
OCN モバイルONEの一日80MBプランでも間に合いそうな実績だと思います。
IIJmioのライトスタートプランより価格が安いのですが,乗り換えませんでした。
次の二点でIIJmioの使い勝手がよいからです。
  • アプリでクーポンのON/OFFができること
  • あまったクーポンを翌月に繰り越しできること

例を挙げましょう。
遠方に外出する際は,周辺地図を調べたりするので通信量が200MBくらいまで跳ね上がります。
急いで周辺情報を調べなければいけない局面で,ガクッと通信速度が下がっているようでは少々困るのです。
クーポンをOFFに切り替えて,高速通信量を節約できるのはIIJmioのみです。
もっともバランスが良いのは,IIJmioのライトスタートプランだと思います。

†††

ステップ3においては,実際に通信する量を計測するのが一番確実です。
信頼できる配布元の通信量チェッカーアプリを使って,しばらく計測してみるのが良いでしょう。

OCNの最大速度500kbpsプランも選択肢としては悪くありません。
通信速度がそこそこ速くてデータ通信の上限もスマホと同じ7GBなので,オールマイティーに使えるでしょうね。

それでも,大半の人は7GBを持て余してしまうと思います。
ナビ用途でスマホを使って,ようやく7GBに到達するくらいでしょう。
500kbpsの速度がナビとしても必要十分なら,このプランを利用しない手はありません。(検証していないので断言はできません)

次回は低価格SIMカードを使う機器の選定について書きます。

2014/07/03

ガジェット1号くんを設置しました(プチ更新)

何のことはない,ただのTwitterタイムラインですσ(^◇^;)
使い方は決めていませんが,なんとなくPC版に設置してみました。
右側に忽然と現れたやつです (笑)

モバイル環境からみている方は気がつかない方が多いと思います。
試しに本文にも貼りつけてみますが……見えますか?(@_@)




見えなかったらごめんなさいです (ノ_<)

低価格SIMカード利用のススメ(IIJmio,OCN モバイル ONE,SeeversManを比較する)

第1回のエントリはこちら→ (読んでみる

低価格SIMカードのススメ第2回は,具体的なサービスに関する比較です。
実際にお勧めできるプロバイダー三社を選定してみました。

各プロバイダーの月額(税込み)と特徴をまとめておきます。
自分のニーズにあったプロバイダーを選定する助けになると思います。
あらかじめお断りしておきますが,ステマやアフィリエイトではありません (笑)
/* データ通信に特化した情報なので,通話やショートメール機能を付与した場合は料金が変わってきます

†††

IIJmio (Internet Initiative Japan)
月額: 972円(1GB),1,641.6円(2GB),2,764.8円(3GB)
/* (月ごとのクーポンが適用される通信量)

わたしが使っているサービスです。
クーポン残量がある間は高速通信が可能ですが,クーポン残量がないときの最大通信速度は200kbpsとなります。
3GBのクーポンが付属しているプラン(ファミリーシェアプラン)契約時,最大3枚のSIMカードを同時に利用できます。
クーポンON/OFF専用アプリ「みおぽん」を使うことで,クーポン残量をこまめにコントロールできますよ。

モバイル ONE (OCN)
月額: 972円(50MB/日),1,490.4円(80MB/日),1,944円(7GB@500kbps/月)
/* (月ごとのクーポンが適用される通信量)
/* 1GBプラン,2GBプランの料金は割愛しました

IIJmioとの最大の違いはクーポンが毎日リセットされる点です。
SIMカードのシェアに別途費用がかかることやクーポンのON/OFF制御ができない部分を補うメリットと言えるでしょう。
最大通信速度が500kbps固定の7GBプランが提供されているのも大きな違いです。
(大手キャリアでも1ヶ月あたりの通信量が7GBを超過した場合,通信制限がかかります)

SeeversMan (Dream Train Internet)
月額: 508円(最大通信速度 250kbps固定)
/* 速度切り換えサービス: 100MB(270円),500MB(1,350円),1GB(2,700円)

料金プランがシンプルこの上ないプロバイダーです。
月々の高速通信や追加のSIMカードなど,付加サービスはゼロです。
その代わり最初の二社を大きく引き離す低料金を実現しています。

次回,プロバイダーとプランを選定する上で考えなければいけない点をまとめてみます。

†††

おまけ(通信速度について)

200kbps: FaceTimeやSkypeのビデオ通話には少し厳しい速度(映像が途切れます)
250kbps: 車や電車移動中の地図閲覧,ビデオ通話がギリギリ可能な速度(未検証)
500Kbps: ビデオ通話に支障はない程度。YouTube閲覧がギリギリ可能と思われる速度(未検証)
/* それぞれの値が「最大値」であることを覚えておきましょう
/* いずれの速度もテキストサイトの閲覧やメールのやりとりには問題ないレベルです

†††

各プロバイダーへのリンク

IIJmioホームページ - https://www.iijmio.jp/
OCN モバイル ONE -http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/
ServersMan SIM LTE:【dream.jp】 - http://dream.jp/mb/sim/

2014/07/02

低価格SIMカード利用のススメ(スマホ通信費の節約術)

お断り
今回のエントリは,通信費の節約を考えている友人への説明を目的に書いた文章がメインです

前書きみたいなもの
当ブログのアクセス解析によると,4割ほどの方がモバイル端末で閲覧されています。(この文章を書いている時点の内訳は580:380です)
キャリアは不明ですが,ドコモ・au・SoftBank,いずれかのキャリアと契約されていることでしょう。
スマホをお使いの方,毎月の携帯代は幾らぐらいでしょう?
ガラケーを使っていた頃に比べると,かなり割高だろうと思います。

わたしの通信費は,トータル3,000円くらいです。
もちろん,携帯電話とiPod touchの通信回線を含めた金額ですよ。(自宅用のネット回線は含みません)
この金額が実現できる理由は,低価格SIMカードを使っているからです。
仮想移動体通信事業者(通称 MVNO)のサービスを使っています。
MVNOとは,キャリア回線の空いた帯域をリーズナブルな値段で間借りする通信サービスのことです。
ですから通信会社から届くのはSIMカードだけです。

†††

MVNOと契約するメリット

リーズナブルな価格
これがもっとも大きなメリットでしょう。
月々の契約料がワンコイン(500円)のサービスもあります。
ただし通信速度がトレードオフの関係にあるので,用途を見極めてから契約しましょう。
今のスマホがそのまま使えるのも,お財布に優しいですね。(ドコモのスマホなら高確率で対応しています)

品質
自前の設備を持たない代わりに,大手の通信設備を間借りしています。
つまり通信設備は,大手通信会社(NTTなど)と同じものを使っているのです。
使う端末が対応している限り,理論上の最大通信速度は今いるエリアの最大通信速度となります。
もちろん,大災害などで大元の通信設備がダウンしたら共倒れですよ (^_^;)

縛り期間がない
お試しで契約して,気に入らなければ翌月には解約できるのです。
失うのは初期投資のSIMカード代金(3,000円くらい)と初月の通信費だけです。
ほとんどすべてのキャリアが二年縛りな上に解約金が一万円くらいする現在,これは隠れたメリットだと言えます。


/* ルーターの液晶。しっかりdocomoと表示してます (^_^)v

†††

MVNOと契約するデメリット

通信速度が制限される
速度制限された状態の通信速度は200Kbps(=0.02Mbps)です。
Skypeの通話はできても,YouTubeの動画は厳しい速度だと考えてください。
たとえ速度制限されていなくても,接続する場所によっては速度が大幅に下がることもあります。
こればっかりは価格とのトレードオフなので,仕方ないです。

音声通話,キャリアメールアドレス,ショートメールが使えない
@docomo.ne.jpや@ezweb.ne.jpのアドレスは付属しません。
電話番号でやり取りするショートメールに対応するサービスはありますが,まだまだ料金は割高です。
基本的に,音声通話もできません。(できるサービスもありますが,待ち受け専用と思いましょう)
MVNOは通信専用と割り切って,ガラケーとの二台持ちを検討した方がいいですね。

初期設定が難しい
業者からはSIMカードだけしか届きませんから,ルーターやスマホの設定は自前で行う必要があります。
安物のルーターでまれに設定が飛ぶことがありましたが,そんなトラブルも自分で解決するしかありません。
ネットワーク機器に詳しい知り合いがいれば心強いでしょう。
ちなみに……これはわたしが使っているルーターのプロファイル設定画面です。


/* ブラウザからアクセスするので,慣れないとテンパります。
/* そして設定がすべて飛んだ日には涙目です (笑)

わたしはInternet Initiative Japan(IIJ)のIIJmioを契約しています。
詳しい説明は次回に持ち越します。 → (読んでみる

2014/07/01

iOS7.1.2アップデート → リカバリモードへ突入 (×_×)

7/2 18:00 追記あり

はい,タイトル通りの事態に陥りました。
経緯を記録します。

アップデートをダウンロード

検証中です……

フリーズ

強制再起動

インストールを再試行

リカバリモードへ

リカバリ中 (今ここ)

二ヶ月分のデータ消失 (なんてこったい。泣)

†††

せめて,インストールを再試行する前に完全バックアップをとっておくべきでした。
こちらの落ち度とは言え,完全バックアップをとっていなかった二ヶ月分の端末データが完全消失ですよ。

(×_×)(×_×)(×_×)


そりゃ,サッドマックにもなりますって (笑)

写真はだいたいDropboxにバックアップしてあるからいいんです。
アプリも再ダウンロードすればいいんです。
完全消失したデータもあるけど,記憶は消えないからいいんです。
……。
調べてみると,同じようにリカバリモード突入例が複数ありました。
本当,近頃のアップルは,すっとぼけたことをやらかしてくれますね。

これからアップデートをおこなう方
必ず完全バックアップをとって,iTunesに接続した状態でアップデートしてください。 
手軽にアップデートできるとはいえ,iOS機器はパソコンと同じようなものですから。

以上,デンコちゃんならぬ,わたしからのお願いでした (×_×)

†††

追記
「iOS7.1.2 リカバリ」のキーワードで飛んでくる方が多いようですが,こうなると強制再起動をしても回復しないと思います。
インストール終了間際のフリーズは,強制再起動で回復した例もあるので試してみる価値はあるでしょう。
Windowsパソコンのエクスプローラー上から「Apple iPhone」など,デバイスとして認識されているなら,階層をたどっていくことで写真データは救出できるかもしれません。
それ以外の事象は素直にリカバリした方が解決は早いと思います。

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アコギとは思えないテクの持ち主です