2014/11/08

iOS版Officeがリリースされました(PagesとNumbersをアンインストールした話)

とうとうMicrosoftがiOS版Officeをリリースしましたね。
アメリカで先行配信されたアプリはOffice360アカウントが必須でしたが,今回からは無料で利用することができます。
 
Dropboxの連携を発表からアプリの公開まで時間を空けず,アプリが公開されたことを考えると,入念な事前準備がされた上でのリリースだったのでしょう。
実際に使ってみると動作も軽く,完成度の高さが伺えます。
ユーザーからの注目度も高かったようで,リリースからわずか一日でApp Storeのランキング上位に躍り出ました。
/* 有料版にアップグレードすることで機能が増えますが,基本的な作業には無料版で問題ありません


上はiOS版Wordの画面です。(右隣はAppleのPagesです)
メイリオがiOS上で表示されている様子にはとても違和感を感じます(むしろシュールな眺めです。笑)が,いろいろな意味で再現度はバッチリです。
Excelもしばらく使ってみた感じでは,関数もしっかりサポートされています。
マクロが動かない辺りはWindowsRT版Excelを彷彿とさせますが,もはや言うことありません。
一世を風靡したiOSのOffice互換アプリが,いっせいに逃げ出すレベルです。
 簡単ですが,iOS版Officeがお勧めできる3つの理由です。
  1. デスクトップ版Officeとの互換性が完璧である(当然ですね)
  2. Dropboxに対応した(当然,OneDriveもサポートしています)
  3. 動作が軽くてストレスを感じない(チューニングが良いのでしょう)
 従来からiOSには,Appleが開発したiWorks(Pages,Numbers,KeyNotes)が準備されていました。
それぞれ1,000円の有料アプリではありますが,去年からアクティベートされたiOS端末では,実質無料でインストールができるアプリとなりました。
完璧ではないもののMicrosoft Officeとの互換性があり,PDF書き出しにも対応しています。
それでもiWorksアプリが浸透しなかった理由は,ざっとこんなところでしょう。
  • Microsoft Officeファイルがビジネス上の標準である
  • Windowsに未対応(iCloud版のWebアプリもありますが,未完成)
  • ファイルの互換性(おそらくExcel関数が正常に動作しない)
  • 旧端末での動作が重たい(iPod touchも含めて実用的なレベルではない)
 わたしもWordとExcelをインストールしましたが,しばらく使ってみて継続使用することに決めました。
そしてPagesとNumbersはお役御免としました ヽ(;▽;)ノごめんね
 Microsoftは,サーフェスPro3の発表から間髪入れず,Appleに勝負を挑んでいる様相です。
果たして,Windows RTとWindows 8/8.1の失敗を挽回できるのでしょうか?
Office 95と同じ轍を踏むのでしょうか?(安い価格でソフトを販売して,その後のバージョンから価格を跳ね上げた前科があります。笑)
第三勢力のGoogleがどのような戦略を打ち立ててくるのでしょうか?
ますます目が離せませんね。

ダウンロード 
「Microsoft Word」 → App Store
「Microsoft Excel」 → App Store

 
その他の画像
Office2007以降のリボンインターフェイスも縦向きにアレンジされています。
リボンの切替が想像以上にスムーズで驚きました。
 

2014/11/01

Googleの新しいサービス「Inbox」を試してみた話

Google先生の新サービス「Inbox」がひっそりと公開され,10月23日から一般ユーザーのリクエスト受付を開始しました。
どんなサービスかかいつまんで説明します。
これは「Gmailのメールを自動で判別して,重要なメールを選別して管理するためのサービス」です。
従来の「メールのやり取り」だけをおこなっていたGmailが,個人秘書のような領域に一歩踏み込んだ(人によっては敬遠するであろう)前衛的な試みです。

Gmailに依存しきっているわたしです。さっそく試してみることにしました。
23日の朝にリクエストを申請して承認されたのが29日の午前中ですから,およそ一週間で招待メールが届きました。
/* このアドレスに空メールを送ることで申請できます→ mailto:inbox@google.com

こちらが,気になるiOSアプリの画面です。(一部マスキングしてあります)

 
二日ほど,Inboxをメインに使い込んでみた感想です。

重要なメールを扱うことに特化した,非常にシンプルな画面には好感が持てます。
メールの作成(日本語環境ではバグがあります),返信,振り分け,スヌーズをおこなうことで,GmailをあたかもTo Doリストのように使うことができます。
事実,かなり強力で実用性の高いサービスに仕上がっています。
iOS標準のメールAppやDropboxが提供しているMailboxAppと組み合わせることで,真価を発揮するアプリだと思います。
結論として,すべてのデータをGoogle先生に預けられる人は最大限の恩恵が受けられるでしょう。

唯一かつ最大の難点は,日本語の新規メールが作成できないことです。
日本語キーボードは起動するのですが,入力内容が本文に反映されないのです。
返信は問題ありませんし,英文なら本文に反映されるので,単純なバグでしょう。
Googleアプリ全体に共通してアプリを起動してから情報の読み込みが完了するまで若干のタイムラグが発生します。
スペック的に劣るiPod touchでアクセスしていることを差し引いても,もう少しキビキビと動作してくれると嬉しいですね。(Google先生,お願いします)
その他,情報の精度が甘く感じられることもあり,プライベートなメールが「Low Priority(低優先度)」に振り分けられてしまうこともあります。

しばらくはメールの取りこぼしがないか本家Gmailを随時確認しつつ,Inboxを併用してみるのが賢明だと思います。(アプリを使い込むことによって,振り分け精度が上がってくるのでしょうね)
β版のサービスであることを差し引いて考えても,完成度がかなり高いことに間違いはありません。

枯れ果てた感の強い分野にGoogle先生が新しい風を運んでくれたのは嬉しいことです。
しばらく使い倒して,さらに発見があれば書いてみようと思います。

アプリのダウンロードはこちらです >> App Store
 
 
重要: Gmailのサービスに与える影響について
関連性がはっきりしないので断定できない情報ではありますが,Gmailのサービスに影響が出る可能性があります。
サービスを使用する方は「β版のサービスである」ことを念頭に置いて,データ消失などのトラブルがあった場合は自己責任であることをご理解くださいね。
ちなみに,わたしの環境では2つの症状がありました。
  1. フィルタ分けされたメールが別のアドレスに転送されなかった (半日ほどで回復)
  2. メールAppの通知が正常に動作しなかった (メールの同期解除,再有効で回復)
その他,気がついたことがあれば追記していきます。


†††
このサービスを使う前に留意していただきたいことを書いておきます。
受信メール,開封メール,未読メール,振り分け設定,ラベルの分類,その他Google検索のキーワードなど,Googleが蓄積している全データに基づいて「それが重要なメールかどうか」を判定していると思われます。
それが受け入れられる人は迷わずリクエスト申請をするといいでしょう。
このブログでは,このことに対する是非を論じることはしません。
無料のWebサービスを使う以上,ビッグデータの存在を受け入れざるを得ないからです。
/* これはGoogleだけのお話ではありません
/* サイトの中でやっていることは,けっきょくのところOutlook.comやYahoo!も同じです

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アコギとは思えないテクの持ち主です