2014/12/19

ゆっくりは琥珀色の夢を見るのか(SofTalkとR-TYPE実況)

SofTalkをご存じでしょうか?
一般に「ゆっくり音声」として知られる合成音声のことです。
似た系統のソフトとしては,VOCALOIDの初音ミクが有名ですね。
本来はカーナビの案内音声や医療現場で活用されてきた技術だと思われますが,YouTubeに公開されているゲーム実況の音声として耳にする機会が多いのではないでしょうか(ニコ動の説明ページ→ http://dic.nicovideo.jp/t/a/softalk
有名な(?)「ゆっくりしていってね」のセリフと併せて,ニコニコ動画では主流の読み上げソフトとして使用されています。

機械が発声する自動音声ですから,当然ながら一本調子で抑揚のない実況となります。
声のイメージとして,国会中継などを連想していただくと分かりやすいかもしれませんね (笑)
なんとも味気ない放送で,わたしはすぐに飽きて眠くなってしまいます (^^ゞ
学生さんの演劇などを鑑賞しても,素人感まる出しのセリフが棒読みだったりすると,(初々しいとは思いますが)なかなか感情移入できないのです。
対照的にラジオパーソナリティの番組を聴いていると,さすが「喋りのプロ」だと実感させられます。

では果たして,合成音声の喋りに感情移入することができるのでしょうか?
率直に書きますが,わたしは「ゆっくり音声」に良い印象を持っていなかったのです。
自分で喋った方が早くて感情も伝えられるのに,わざわざ機械に喋らせる意味が理解できなかったからです。なんとなく聞き取りづらいし ( ̄。 ̄;)
しかし,とあるゲーム実況を視聴して印象が覆りました。

uzu氏がニコニコ動画にアップされている一連のR-TYPE実況です。
こちらが第一回の実況です。(その後の実況は最後に貼り付けておきます)



R-TYPEというゲームの設定そのものが「キ○ガイ(放送禁止用語。笑)」なので,いちおう閲覧注意扱いです (´Д` )
映像がところどころ「R-18 (笑)」ではありますが,最後まで視聴すると「ゆっくり音声」の印象がだいぶ変わると思います。
作り込みがすごいのは言うまでもなく,ストーリー展開が神がかっています。
すべてのセリフが自動音声の棒読みにもかかわらず,感情を感じるようになるのです。
Arrow Head (プロトタイプR-9)に搭乗したゆっくり1号,そしてMidnight Eye 01に搭乗した夜目のラストシーンに涙腺が決壊しますよ。 (ちなみに…このエントリーのタイトルはネタバレだったりします。笑)

この実況動画を試聴すると「ストーリーがいかに大切か」ということがよく分かります。
当然ながら話し方や声質が良いに越したことはないのですが,話し方のテクニックは二次的な要素に過ぎないのです。(国会中継は生身の人間が喋っているのに退屈なことを考えると,なおさら実感できます。笑)
きっと音楽にも同じことが言えるでしょう。
テクニックがショボくても,素人感まる出しのつたない演奏でも,音程が外れた歌だったとしても,聴き手を感動させることは不可能ではありません。

良いパフォーマンスに小手先のテクニックは不要です。
「このパフォーマンスを通して何を伝えたいのか」が明確に伝われば良いのですね (^_^)b

参考: SofTalk トップページ
http://www35.atwiki.jp/softalk/pages/1.html

第二回


第三回


第四回


第五回(最終回)

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