2013/08/03

Kindle Paperwhite その2

引き続きPaperwhiteネタです。
「読書用の端末」という側面に絞って,前回はレビューのようなものを書きました。

簡単におさらいするとPaperwhiteは「目に優しく読書に集中できる端末」です。
紙媒体のメディアの代替として最適解に辿り着いた端末と言えるでしょう。
紙の本との比較を考えてみます。


紙の本にできてPaperwhiteでは不可能なこと

ランダムアクセスが不便
紙の本みたいにパラパラめくりながら読めません。
画面の構造的に描画が遅いことに加えて,
このような読み方自体,電子書籍向きの読み方ではないと思います。

いちおうページ指定で検索することはできますよ。
でもフォントサイズを変えてしまえば相対的にページ数は変わります。
単語で検索する機能もある…はずです(使ったことがないので。汗)
でもワイルドカード検索ではないので「ズバリそのもの」の言葉で検索しないと無意味です。

本の譲渡や貸し借りができない
Kindleシリーズの仕様から説明しましょう。
電子書籍の購入履歴はAmazon IDと紐づけられます。
当然,Kindle本体もAmazon IDと紐づけられます。
許可されるデータ(Kindle本)の保存場所は二択です。
1)Kindleの中に保存する,2)クラウドの書庫に戻す

つまり「ダウンロード≠所有」なのです。
ユーザーには「ダウンロードする権利」が付与されるにすぎません。
同一IDで登録したほかの端末への「再ダウンロード」も含みますよ。

端末が変わっても購入履歴が引き継がれるので一見便利に思えますが,
これは何気に面倒です。
Amazonのサービスが完全に終了してなかったことにされることはないでしょう。
Google先生みたいに気まぐれでなければ。。です。

「この本の○○ページを資料としてあの人に渡したい」
「この本を読み終わったからブック○FFに売りたい」
そんなエコロジー行為は許可されていません。

これはKindle本の価格が安いことに対するトレードオフだと考えましょう。
どうしても資料として活用したければ,物理的にコピーを撮ればいいんです。
試したことはないけど,この画面ならできるはず (笑)

余白に書き込みができない
購入済みの書籍が捨てられない(端末から削除しても表紙が残る)
等,その他にも特殊な制約や制限がありますが,
資料としての書籍を読む端末ではなく,活字を消費するための端末
これがKindleの正しいポジションと言えるでしょう。


Paperwhiteでできて紙の本にできないこと


ざっくり列挙: 
可能性は無限でプライスレスなので箇条書きにしました。

  • 紙媒体の本に加えて価格が安く設定されているものが多い
  • 単語を内蔵の辞書で画面移動せずに調べることができる
  • ベッドやトイレでも出先でも,ネット環境があれば本が購入できる
  • サンプルをダウンロードして試し読みでき
これではなんとも味気ないので,ひとつだけピックアップしましょう。

Paperwhiteを起動しながら他の作業が同時にできる
おもっきり前に書いたことと矛盾してますねぇ。
さらにさらに読書にまったく集中できていないことがバレバレですよ,こいつは。
まぁ。。自覚はしてますけど。

「○○も□□も△△もできる端末」
「○○をするためだけの端末」
この違いがもたらす結果は月とすっぽん,猫に真珠(そんな言葉ありません)ほど違います。

iPadをはじめとしたKindleアプリがインストールできるスマホやタブレット,
同じAmazon薫製タブレットでもKindle FireやKindle HDは前者です。
どう贔屓目に見ても,Paperwhiteは後者の端末です。

モバイルOSは画面の制約があるので,パソコンみたいに幾つもの窓を開くことができません。
マルチタスクを唄ってはいますが,画面にはひとつのアプリしか開けません。
Paperwhiteならそれが可能なんです。

  • Paperwhiteを見ながらメールに返信する
  • Paperwhiteを見ながらDVDを見る
  • Paperwhite片手にSkypeやFaceTimeでビデオ通話
  • Paperwhite片手にトイレへ行くことも(お風呂は無理です。笑)
Paperwhiteだからこそできることです。
これによって実現するのが「似非マルチタスク」ではない,
「物理的に完璧なマルチタスク」です。
わたしのように集中力が足りない人には大切なんですよ,これが。
時間が経過すると初期画面に強制送還されるような理不尽な思いはしません。
電源を入れるとすぐに続きが読めます。
対応するケースを使えば電源のOFF/ONすら不要です。
これぞ「ザ・紙の本に代わる電子の本」です。

終わると思っていましたが…思いのほか(案の定)長くなりました。
次回に持ち越すPaperwhiteにおけるPDF閲覧機能の概要,
ささやかな不満とKindleシリーズの課題ち対する考察をもって終わりにします。



↓Wi-Fi版の方がお勧めです(ズバリ安いから。笑)
 

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